ゴルフの基本は「アドレス」です。
アドレスを見ただけで、その人がゴルフが上手いのか下手なのかがわかってしまうくらいです。
そのアドレスの中でも、今回はスタンスにフォーカスし、方向性と飛距離を同時に手に入れるためのスタンスについてご紹介します。
パッと読むための目次
アドレスのスタンス3つのポイント
ゴルフのアドレスの足の位置
ゴルフのアドレスの足の位置(スタンス)は、目標に対してほぼ直角に立つことをスクウェアと呼び、この立ち方が基本になります。
目標に対して左足を開いたオープンスタンスや、その逆に左足を閉じたクローズドスタンスで、球筋を打ち分けることもありますが、もしあなたが100切りできていないのであれば、「まずは、スクウェアスタンスでいい」でしょう。
「まずは・・」と言ったのには理由があります。
どのスタンスが合うのかわからないうちは、スクウェアスタンスを基本とし、今後、自分のスタンスをどうしていくかは、あなたが100切りできて、さらに上を目指していく時に、考えても十分間に合います。
とにかく、ゴルフを始めたばかりの頃は、自分では気付かずに、スタンスがいつの間にか目標を向かないで左を向いてしまうことや右を向いてしまうことが多くなります。
初心者はスタンスよりもボールをヒットする意識が強くなりますので、スタンスがおろそかになりがちです。
最初のうちは、スタンスがスクウェアになっていないと思い通りのショットを打つことが難しくなりますので、身体が目標方向に直角に向けられているかどうかを、足のつま先と肩のラインでチェックすることが必要です。
プロゴルファーも練習では、スティックなどを使用して、アライメント(方向性)の確認を常に行っています。
多くのプロゴルファー使用している「ツアースティック」
最近では、一般のゴルファーもキャディーバックに入れているのを見かけるようになりました。
「ツアースティック」とは、グラスファイバー素材でできた長さ120cmほどの棒です。
このツアースティックは、上の画像のように、地面において方向を確認するために使います。
また、スイングプレーンを確認するために地面に刺して使うこともあります。
地面において方向性を確認するだけなら、ツアースティックの代わりに、クラブを使ってもいいでしょう。
ゴルフのアドレスの足の幅(スタンス幅)
アドレスのスタンス幅はどれくらい?
ゴルフのアドレスの足の幅(スタンス幅)は、クラブによってスタンスの幅は変わります。
一番長いクラブのドライバーは飛距離を出すことが必要なクラブですので、足の幅も広くすることが一般的です。
ドライバーで肩幅以上の広さにすると、安定感があり飛距離を出しやすくなります。
逆に肩幅以下の狭い足幅にすると身体を回転させやすくなりますので、身体が硬い人や腰痛持ちの人には少し狭いスタンスが適しています。
体重移動で飛ばす石川遼プロのように「ワイドスタンス」のゴルファーもいれば、身体の回転で飛ばす藤田寛之プロのようにスタンス幅が狭いゴルファーもいるので、ドライバーは、肩幅を目安として、あなたなりのスタンス幅を見つけてみましょう。
石川遼プロのドライバーショットのアドレス
出典:ワッグルONLINE
藤田寛之プロのドライバーショットのアドレス
出典:ワッグルONLINE
ドライバーのスタンス幅を基準に、フェアウェイウッド、アイアンと短いクラブになるにつれ、足の幅も狭くなっていきます。
飛距離を出す必要のないウェッジになると最も狭い足幅になります。
ゴルフのスタンス幅が狭いメリットと広いメリット
スタンス幅が狭い場合
ゴルフのアドレスで足幅が狭い場合のメリットは、スタンス幅が狭いことで、下半身が使いやすくなるため、再現性の高い正確なボールを打ちたい場合には有効なスタンスです。
また、無理に体をひねる必要がないため、狭いスタンスは、腰痛の人には最適なスタンスと言えます。
その逆に、スタンス幅が狭い場合のデメリットは、パワーを出すために必要な身体の動きが制限されますので、飛距離が出しにくいことがあげられます。
アドレスの幅が広い場合
ゴルフのアドレスで足の幅が広い場合のメリットは、大きく体重移動ができるため、身体を使ったパワフルなスイングができますので、飛距離を出すには有効なスタンスです。
スタンス幅が広いことのデメリットは、大きくウェートシフトすることで、腰やひざがスウェーしてスライスなどの原因になることや、スタンスが広すぎて腰の動きが止まるとフックが出る原因になることがありますので、注意が必要です。
また、股関節など身体の硬い人がスタンス幅を広めると、ヒールアップしたり、スウェーしないと体を回転することができないので、スイングを崩す原因となりますので、注意しましょう。
アドレス時の体重の左右の配分は?
アドレスの体重配分は、左右均等であることが基本です。
ドライバーは、7対3から6対4くらいで右足体重になりますが、それ以外のクラブではほぼ左右均等にします。
アイアンは左足体重にし、左足体重のまま打つというレッスンもありますが、「リバースピボット」になる可能性があるので、あまりおススメしません。
左足体重は最悪の構えです。
アドレスの重心は前後のどこ?
アドレス時の重心をどうするのかは、多くのゴルファーの悩みです。
一般的なレッスン書では、「アドレス時の重心は、つま先、特に足の指の付け根に置く」と書かれています。
一方、タイガーウッズは重心の位置についてこう語っています。
さらに、古閑美保や上田桃子有村智恵など、一流ゴルファーを育てた坂田塾塾長の坂田信弘氏はアドレス時の重心をこう説明しています。
こういうゴルフ理論が、アマチュアゴルファーを悩ますのでしょう。
しかし、この問題を一発で解決する方法を藤田寛之プロをはじめ、多くのティーチングプロは、次のように、薦めています
そう、「バランスのとれた綺麗なアドレスを作る方法!」とは・・・、
軽くジャンプし、バランスよく着地する!
たった、これだけです。
この「何も意識せずに着地した状態」というのが自然体であり、この形がそのままゴルフのアドレスの下半身の形になります。
あなたも試しに、軽くジャンプしてバランスよく着地してみてください。
足の幅はどうですか?
スタンス幅は、ほぼ肩幅程度で、体重配分もほぼ均等になっているはずです。
ひざはどうですか?
股関節がしっかり入りこみ、ヒザも適度に曲がってるははずです。
重心はどうですか?
ジャンプして着地すると、つま先側に重心があるはずです。
この重心の位置は、「アスリートポジション」です。
野球選手の守備、バレーボールやテニスでレシーブする時のプレーヤーをイメージするとわかりやすいと思いますが、スポーツをするうえで、「静」から「動」に移るときに、かかと体重では素早い動きはできません
この重心(アスリートポジション)で、クラブを持って前傾姿勢をとると、足裏全体にかかっていた体重が、少しつま先側にかかります。この少しつま先側というのがポイントです。
完全なつま先ではなく、「親指の付け根の拇指球」あたりに重心がくるのがベストです。
この下半身の安定感がもっとも飛距離が出て、方向性を高める基本の構えになります。 プロゴルファーは、例外なく、下半身をどっしりさせて、肩や腕という状態の力が抜け、リラックスしています。
普通に足を広げて、軽くジャンプして、なにも意識せずに着地した自然体、これがアドレス時の下半身の形なのです。
あなたが100切りできないならば、アドレスの重心は、この「足の裏の拇指球」に置くのがいいでしょう。
ここに重心を置くことでショットが安定します。
【拇指球の位置】
重心が足の裏の母指球から外れて母指球よりも前になると、インサイドアウトのスイングになりやすく、フックボールが出ることが多くなります。
逆に、重心が母指球よりも後ろになると、スイングがアウトサイドインになりやすく、スライスボールが出ることが多くなります。
また、前後以外の母指球から外れた部分が重心になった場合も、ショットが不安定になりダフリやシャンクが出ることも多くなります。
ただ、この「拇指球に重心を置く」といっても、なかなかイメージするのが難しいですよね?
そんなあなたにとっておきの練習方法です。
名付けて「1円玉練習法」
裸足になり、拇指球の位置で1円玉を踏み、その位置を意識しながら、素振りをしてみてください。1円玉がある拇指球の位置に重心を感じながら、スイングすることで、適正な重心の位置を確認する練習法です。
この1円玉練習法は、中嶋常幸プロもおススメの練習法なので、もしあなたがアドレスでの重心位置に悩んでいるなら、ぜひお試しください。
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以上「アドレスのスタンス3つのポイント」についてご紹介しました。
まとめますと…、
- 安定したアドレスの下半身は、『ジャンプして、着地した姿勢』で体感できる
- スタンス幅は、ドライバーの肩幅を基準に、クラブが短くなるごとに狭くなる
- 狭いスタンス幅は方向性重視、広いスタンス幅は飛距離重視
- 左右の体重配分は左右均等が基本
- 重心の位置は、拇指球
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本質的にはスタンス、腰のライン、肩のラインというのは飛球線と平行に合わせるのが基本です。
しかし、自分のスイングが出来上がってくると、それじゃ困る部分が出てくるんです。
既製の服だと合わない人がいるように、スクウェアスタンスも合う人と合わない人が必ずいます。
だから、スタンスの向きに関してはスクウェア、オープン、クローズの3態とも正しいのです。