ラウンド本番当日、あなたはスタート前の練習グリーンでこんな練習をしていませんか?
- ゴルフボールを2~3球用意する
- カップを狙って1球目を打つ
- カップを大きくオーバーする
- 同じ場所から同じカップを狙って2球目を打つ
- カップをショートする
- 同じ場所から同じカップを狙って3球目を打つ
- カップに入って、「よし!OK!」
今度は別の場所から、同じように・・・。
スタート前の練習がこれでは、パターのスコアは縮まるわけがありません。
スタート前の練習の目的は、その日のグリーンの状態を確認し、パターの距離感をつかみ、あなたなりの「基準(ものさし)」を作ることです。
練習グリーンではカップは狙わない ~青木 功~
プロゴルファーの青木功さんは、スタート前の練習グリーンではカップを狙わないそうです。
それは、スタート前の練習の目的が「カップインさせることではない」ということです。
“カップインさせてしまっては、どれだけカップをオーバーするか分からない”・・・つまり、「あなたなりの”ものさし”が作れない」ということです。
スタート前の練習の目的は、その日のグリーンの状態を、グリーンの早さを知ることです。
その目的を理解したうえで、スタート前のパッティング練習を行うことが必要なのですよ。
パッと読むための目次
絶対に欠かせないラウンド前の効果的なパター練習方法
どのラインを練習するのが効果的か
ラウンド前のパター練習の基本は、ストレートラインで行います。
なるべくストレートラインを見つけて、次に示す練習方法で、パター練習を行ってください。
あえて、ストレートライン以外の練習をするのであれば、「上りのフックラインと下りのスライスライン」を練習しましょう。
なぜなら、日本のゴルフ場は伝統的に受けグリーンがとても多いです。
なので、スライスボールや右への押し出し、当たりが薄い場合などは、ピンの右手前に止まりやすく、上りのフックラインが残ります。
その反対に、フックボールやヒッカケ、つかまり過ぎた場合などは、ピンの左奥に止まりやすく、下りのスライスラインが残るわけです。
なので、「ストレートライン」を基本とし、「上りのフックライン」と「下りのフックライン」を練習しておくことが、最も本番を想定したパター練習というわけです。
自分の感覚をその日のグリーンの速さに合わせる
ゴルフの面白いところは、毎日、グリーンの速さが違うという点です。
また、ゴルフ場によってもグリーンが速いゴルフ場、遅いゴルフ場があります。
それが、ゴルフの面白いところでもあるのですが、難しいところでもあります。
なので、スタート前の練習グリーンでの練習はとても大切ですし、必ずやっておきたいラウンド前のルーティンです。
その日1日、良いスコアでラウンドしたいのなら、絶対に欠かせませんね。
スタート前のパッティング練習で、一番重要なのは、「自分の感覚をグリーンの速さに合わせること」です。
そして、それは、「パットの際の振り幅」で合わせます。
具体的には、練習グリーンの平らな所を見つけて、「あなたにとって気持ちのいいふり幅」でパットしてください。
気持ちのいいふり幅とは、あなたにとって、大きくもなく、小さくもなく、自然なリズムで行うことができるふり幅です。
その気持ちのいいふり幅で、2球続けて打ってみてください。
2球同じような位置に止まるようになったら、転がった距離が、あなたの歩幅で何歩なのか確認してください。
インパクトの力加減で、強弱をつけると、2球とも転がる距離はバラバラになってしまいます。
インパクトでパンチを入れて、距離感をつかむのではなく、必ずふり幅の大きさで調整することが重要です。
その歩数がたとえば、「10歩」なら、その日あなたが「気持ちのいいふり幅」でパットした場合に平らなグリーン上であれば、「10歩」くらい転がるということになります。
その「10歩」があなたのその日のラウンドの「ものさし」になるということです。
このスタート前の「パターの距離感の感覚を磨く方法」の1つとして「歩測する」ことは、パターのスコアを縮めるうえで、ともて有効です。
あなたなりの「1つのものさし」ができたところで、さらに、その半分の距離を、たとえば「5歩の距離」なら、気持ちのいいふり幅の半分くらいのふり幅でパッティングしてみる、「15歩の距離」なら気持ちのいいふり幅よりちょい強めの「振り幅」で・・
といった感じで、調整していきます。
このように、5歩、10歩、15歩など3つの「ものさし」を作れば、「ノー感パット」はどんどん減っていきます。
ともて簡単でありながら、パット数を激減させる実践的なラウンド前のパターの練習法ですので、ぜひお試しください。
アットランダムな距離を打つ
これは、LPGAツアー通算72勝を誇る「女王」アニカ・ソレンスタムが、スタート前の練習グリーンで行っていた練習法です。
キャディーが、グリーン上の適当な位置に投げた「コースター(コップの下に敷く)」のような円形のものをカップに見たたてて、パットする練習法です。
実際のラウンドでは、同じ距離を2度打つことはありません。なので、キャディーが適当に投げるコースターに向かって、パットを繰り返す練習は、まさに、本番と同じ状況を作り上げているのです。
もちろん、素振りをしてから、パットを行います。
あなたなりの「ものさし」を基準に素振りをしますが、ロングパットの場合の素振りは「2段階(あるいは3段階)素振り」が効果的です。
つまり、まず半分の距離のところまで打つイメージで素振りします。
そのイメージができたら、カップまでの距離のところまで打つイメージ、つまり倍の距離を打つイメージで、素振りをするというものです。
分割する距離を、細かく分ければ分けるほど、素振りのイメージがわきやすくなります。
なので、ロングパットは、その距離に応じて、素振りの距離を3段階に分けることもとても有効です。
段階的に、素振りのふり幅が大きくなっていくので、ロングパットの距離感がイメージしやすくなり、距離感が大きくズレるということはだんだん減っていきます。
このアニカソレンスタム式パット練習は、本番にもっとも近い練習方法なので、パット数を減らすのに抜群の効果を発揮します。
時間があるならロングパットの練習を
上記のルーティンをやっても、スタート時間までまだ余裕があるのならロングパットの練習を多くすることをおすすめします。
100切りするために絶対に必要なことは、本番のラウンドで、3パット、4パットを少なくすることです。
ですから、ロングパットの距離感を合わせることが非常に重要となってきます。
5mくらいのミドルパットでは3パット、4パットすることは、あまりないと思いますが、ロングパットは全く見当違いの方向や、打ちすぎて大オーバー、時にはグリーンの外に出てしまってアプローチのやり直し・・なんてことも少なくないですし、逆に打てなさすぎて距離を残しすぎてしまい、3パット、4パットなんてパターンもよくあります。
なので、だいたい10歩から15歩の距離のロングパットを練習することをおススメします。
10歩から15歩くらい先の目標の周りに半径1mの円をイメージして、その円の中に入るように打つ練習をしましょう。
練習用のグリーンマットでは、ショートパットの練習はできても、ロングパットの練習はできませんよね。
ロングパットの練習ができるのは、ラウンド前の練習グリーンだけなのです。
ですから、ラウンド前の練習グリーンでのロングパットの練習は非常に貴重な練習であると言えます。
今日のラウンドに生きなかったとしても、ラウンド前の練習グリーンで時間があるのなら、ロングパットの練習をしましょう。パットはすればするほど、上手くなります。
ラウンド前のパター練習の締めはショートパットで
スタート前の練習グリーンでのパター練習の終わりは、ショートパットで締めくくりましょう。
ショートパット、特に1mくらいのショートパットは、距離感やラインは関係ありません。
なぜなら、強めに真っすぐ打てば入るからです。
ショートパットのコツは、カップを見ないでボールの中心を見て真っすぐ打つことです。
パットを打ち終えても、ボールのあった位置を見続けましょう。
でもこれって結構勇気がいることなのですよね。カップを見ないわけですから・・
耳でパットせよ ~ ジャック・ホワイト ~
ポイントは、カップに入る音は、左耳で聞けということですね。。
真っすぐ打てば確実に入ります。
最後に、ボールだけ見て真っすぐ打ち、カップインするというイメージがつきますので、本番での不安が和らぎます。
ですから、ラウンド前の練習グリーンでの練習の最後はショートパットで終わりましょう。
集中力を高めるショートパット練習法
ショートパットの目標をカップにすることは、もちろんOKですが、スタート前に時間があるならぜひ試してほしい「ショートパット練習法」があります。
この練習法は、実際に、トーナメント会場で、女子プロゴルファーもよく取り入れている練習方法です。
バツグンに集中力を高めるので、ぜひ取り入れてみてください。
やり方は簡単です。
まず、練習グリーン上にティーを1本さします。
そのティーを狙ってパッティングしてください。距離は1mくらいでOKです。
3回連続、ティーに当たるまで、集中して、パッティングしてください。
3回連続でティーに当てることができたら、今度は、練習グリーン上にあるカップを狙ってパッティングしてください。距離は同じく1mくらいでOKです。
実際にやってみるとわかると思いますが、細いティーを狙うことで集中力を高める効果と、カップがすごく大きく見えるようになります。
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以上「ラウンド前の効果的な練習法」をご紹介しました。
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