韓国ゴルファーが強いのは「ベタ足スイング」だから!と言われています。
ゴルフ ベタ足スイングはホントに良いのか?
今回は、日本人プロゴルファーには少ない「ベタ足」スイングについて解説します。
パッと読むための目次
韓国人選手に多いベタ足スイング
ゴルフベタ足スイングとは?
出典:golfdigest-minna.jp
ゴルフベタ足スイングとは、インパクトで右足がしっかりと地面に接地している打ち方です。
多くの日本人のプロゴルファーやアマチュアゴルファーは、インパクトの時に右足がめくりあがります。
アドレスからインパクトまで右足が地面に密着しているスイングがベタ足スイングです。
世界的に強い韓国女子プロゴルファーはベタ足スイングが多い
出典:gridge.info
女子プロゴルフの世界は今韓国人選手が強いですよね。
2017年の世界ランキングベスト10のうち4人が韓国人選手ですからすごいですよね。
そして韓国人女子プロゴルファーには、ベタ足スイングで打つ選手が多いです。
イ・ボミ選手、シン・ジエ選手、アン・ソンジュ選手など世界的にも有名なゴルファーがベタ足スイングをしています。
日本人選手では、原江理奈選手がスランプに陥っていたときにベタ足スイングを取り入れて復活したようですね。
ただし、原江理奈選手は少数派でなぜか日本人のプロゴルファーでベタ足スイングをしている人は少ないのが現状です。
もしかしたら、最近の韓国人選手の活躍はベタ足スイングによるものなのかもしれません。
なぜ日本人にはベタ足スイングする人が少ないのか?
お隣の国がそんな強い選手を多く輩出しているのに、日本ではあまりベタ足スイングをするプロはもちろんアマチュアも少ないのはなぜでしょうか?
最近は減ってきたかもしれませんが、以前はゴルフを始めるときにまず受けるアドバイスは「下半身主導で体重移動して打つ」ということでした。
下半身のフットワークとボディターンを使うことで、体重移動をスムーズに行われ、その結果、ボールに力が加わり飛距離が伸びると考えられていたからでしょう。
初心者のころレッスンに通っても、テイクバックからトップ、ダウンスイングからインパクト、フォロースルー、フィニッシュという過程で、左右の体重移動をしっかり行って、トップでは右股関節に体重をしっかり乗せて、ダウンスイングは下半身から始動、右足でしっかり地面を蹴って、インパクト後はしっかり体重を左に移して左足一本で立てるようにしなさい、と教えられたものです。
事実、「ベタ足は手打ちになるからダメ」というレッスンなども存在していました。
日本のプロのスイングを見ていると、子供のころからそういう指導を受けている選手が多いせいか、オーソドックスで、特に右足の裏が見えてフィニッシュがきれいにとれている選手が多いと感じます。
いい悪いは別にして、そういう理由から日本ではベタ足スイングが普及しなかったのではないか、と思います。
ほかの理由として、ここ数年、クラブ、ボールなどのゴルフギアは急激な進歩をしていますが、旧態依然としたゴルフ業界およびレッスン方法、昔のギアの性能の影響も残っているのかもしれませんね。
ベタ足スイングのメリット
それでは「ベタ足スイング」について、見ていきたいと思います。
ベタ足スイングでも飛距離は出る
ベタ足スイングは、体重移動がしにくいため、飛距離を出すことができないという説がありますが、その一方で、ベタ足スイングだからこそ飛距離アップにつながるという意見もあります。
実際にアン・ソンジュ選手などは、ベタ足スイングのお手本のようなスイングをしていますが、女子プロゴルファーの中でも飛ばし屋と言われています。
出典:news.golfdigest.co.jp
ベタ足スイングの多い韓国人の女子プロゴルファーを見るかぎり、体重移動が少ないベタ足スイングだから飛距離が落ちるということはないでしょう。
アマチュアゴルファーはベタ足スイングの方が飛距離が伸びる
飛距離アップのコツとしてよく言われているのが「右足を蹴れ」という指導です。
確かにインパクト時に右足で地面を蹴るようなイメージでスイングすると体重移動がしやすいというメリットがあります。
飛距離アップに重要なヘッドスピードを上げるためには、体重移動は重要な要素ですからこのレッスンは間違いではありません。
しかし、右足がめくり上がることで、
- 左肩が開く
- スウェーしやすい
- 体が伸び上がりやすい
というデメリットがあります。
これらのデメリットは、「こすり球やスライスの原因」になります。
つまり、ヘッドスピードが上がってもミート率が下がる可能性が高いのです。
逆に、右足をずっと地面に接地しているベタ足スイングは、スイングプレーンに乗せやすく軸が安定しやすいというメリットがあります。
よってミスが減り、ショットの方向性も安定します。
つまり、「ミート率を上げること」ができます。
飛距離アップに重要な要素は、ヘッドスピードとミート率ですからベタ足スイングはミート率を上げることで、結果的に飛距離アップにつながると言えます。
アマチュアゴルファーが飛距離アップを目指すときに重要なことは、ヘッドスピードを上げることよりもミート率を上げることが重要です。
その理由は、
- ヘッドスピードを上げることは筋力的な要素が強いため難しいということ
- アマチュアゴルファーは、ミート率が悪いケースが多く、ヘッドスピードを上げなくてもミート率を上げることで、飛距離アップにつながる可能性が高いということ
があります。
このような理由から、アマチュアゴルファーこそベタ足スイングをすることで飛距離アップにつながるでしょう。
傾斜地からのショットにはさらに有効
実際のゴルフコースは練習場と違い、平らなところは多くはありません。
ですから、右足上がりやつま先上りなどの傾斜地からのショットは避けて通れませんよね。
そういうときこそ、「ベタ足スイング」の出番です。
ベタ足スイングは、この傾斜地からのショットをうまく打つために必要な要素がもともと備わっているスイングなのです。
傾斜地からのミスが出る原因は、インパクトまでアドレスと同じ姿勢がキープできないこと、膝や肩の位置が上下に動くことがほとんどですので、べた足スイングがマスターできれば、傾斜地からのショットはマスターしたも同然です。
ゴルフベタ足スイングのデメリット
韓国ゴルファーが強い理由でもあり、アマチュアゴルファーにとってもミート率が上がるメリットがある「ベタ足スイング」ですが、デメリットもあります。
ベタ足スイングは、背骨を軸として回転する打ち方ですが、慣れないうちは右足を浮かせないことを意識するあまり、体が止まってしまう危険性があります。
体の回転が止まることでひっかけボールが出たり、大きくフックしたりすることがあります。
要するにゴルフベタ足スイングのデメリットとは、「手打ちになりやすい」ということです。
ベタ足スイングというと体重移動を全く行わないようなイメージになるかもしれませんが、右足を地面に接地している中で最大限の体重移動をするのが、正しいベタ足スイングです。
ただし、これがなかなか難しいのですよね。
ゴルフベタ足スイングがなぜ手打ちになりやすいのかという理由は以下の2点にあります。
バックスイングが十分にとれない(体の硬い人に多い)
特に体の硬い人に多いのが、十分なバックスイングが取れずに浅いバックスイングになってしまいやすいことです。
また、体の硬い人は同時にフォロースルーからフィニッシュにかけて、体がねじれてしんどくなります。
その状況で我慢することで、方向性のいいショットが打てるのですが、そういう人は最初はあまり無理せずストレッチなどをしっかりやって、けがをしないようにしてください。
浅いバックスイングは、スイング軌道がオンプレーンから外れる可能性が高くなりますし、飛距離ロスの原因となります。
また、浅いバックスイングは「打ち急ぎ」の原因となります。
上半身が十分に捻転されていない状態から打ちにいくためには、手先でクラブを下すしかありませんから、打ち急ぎの原因となりミスを誘発します。
ゴルフの最も大事な部分である常に一定のリズムで打つということが出来なくなるので打ち急ぎは厳禁ですね。
右足に体重がうまく乗らないため体重移動が出来ない
ベタ足を意識しすぎると、体重移動がしにくくなります。
バックスイングからトップにかけて右足に体重が乗せにくく、またインパクトでの右足の蹴りが使えないためインパクト後に左足に体重が乗せにくくなります。
要は、右足→左足への体重移動がしにくくなるということですね。
これは、当たり前の話です。
体重移動をするだけなら、一本足打法や大きく右にスウェーした方が体重移動はしやすいですよね。
ベタ足スイングは、足をあまり使わない分体重移動をしにくいです。
この体重移動のしにくさがベタ足スイングの難しいところですね。
ベタ足スイングのダメなパターンとして、体が全く動かずに手だけで打ちに行ってしまうパターンがありますが、これは体重移動をしにくい事が原因ですね。
体重移動がしにくい中でフォローでは、左足に8割体重を乗せなければならないのですから難しいかとは思います。
この2点の理由から極端にいうと「手打ちになりやすい」ことがゴルフベタ足スイングのデメリットです。
手打ちになると、
- チーピンやフックが出やすい
- 飛距離が出ない
など、多くのミスショットの原因となります。
ゴルフベタ足スイングのコツ
ゴルフベタ足スイングのコツは、やはり右足にあります。
まずアドレスでは、右足のかかとに重心を置きます。
イメージとしては、右足で地面を掴むようなイメージですね。
バックスイングでは、頭を動かさないという意識は捨てましょう。
リバースピボットの原因となります。
そして、ダウンスイングからインパクトでは、とにかく右足を地面につけることを意識してスイングします。
とにかく、この「右足の粘り」が重要です。
左腰のリードが上手くできると右足を地面につけやすくなりますから、意図的に左腰を切ってみると良いかもしれません。
トップから手と体が同時に動いてしまうと、右足がめくり上がりやすくなります。
ベタ足スイングで打つためには、トップ→左腰→ダウンスイングという流れで打つことが重要です。
インパクト以降は、右足かかとが地面をこするように回転させましょう。
体重移動は、あまり意識せず、その場で回転するように打つイメージです。
ただし、フォローでは左足に体重の8割が乗っているようにしましょう。
ゴルフベタ足スイングを練習する時の注意点
まずは、ハーフスイングで練習する
いきなりフルスイングでベタ足スイングをするとかなりの違和感をおぼえるのではないかと思います。
また、ベタ足を意識するあまり体が回らない手打ちになったり、スイングの勢いで右足が浮いてしまいます。
ですからベタ足スイングの練習をする際は、まずはハーフスイングから始めると良いかと思います。
ハーフスイングとは、腰から腰の振り幅のスイングです。
時計の針で言えば、4時から8時のスイングですね。
ベタ足スイング ハーフスイング練習ドリル
まずは、アイアンのハーフスイングでベタ足スイングを練習すると良いでしょう。
アイアンの番手は自分の得意クラブを持ち、手順は以下の通りで、ハーフスイングドリルを行います。
ピッチングウエッジやアプローチウエッジなど短めのクラブのほうがやりやすいでしょう。
- アドレスではフルスイングと同じように前傾角度を作ります。
- 両腕の三角形を崩さないようにテークバックします。
- トップは時計の8時の位置です。この時に右足に体重が8割乗るように意識します。
- ダウンスイングからインパクトでは右足の足の裏が地面に接地するように意識してスイングします。
- フォローは時計の4時の位置で止めます。この時に腰をしっかりと回転させ胸が目標方向へ向くようにします。
このベタ足でハーフスイングの練習をすることでベタ足スイングに慣れることが出来ます。
ハーフスイングでしっかりと右足を地面に接地したままスイングすることができるようになったら、次はスリークウォータースイング、最後にフルスイングと段階的に練習すると良いでしょう。
ポイントは、右足がめくり上がらないように意識する中でしっかりと体を回転させることですね。
ベタ足スイングドリル 両足を開いて打つ
ベタ足スイングにしようと思っても最初のうちは、右足がめくり上がってしまいます。
いくら右足を地面に接地することを意識しても、やはり長年でつちかったスイングを矯正することは難しいことですよね。
ベタ足スイング 特に右足の粘りを体感するためのドリルがあります。
手順は簡単です。
アドレス時に両足を極端に開きます。
人によって足の開く幅は違いますが、出来るだけ開きます。
もちろん、スイングすることが前提ですのでスイングが出来る範囲で両足を開いたアドレスにしてください。
この状態でスイングをすることで右足が不自由になるため、ベタ足スイングで右足を地面に接地したままスイングする感覚を体感出来ます。
体重移動もしにくいですが、出来るだけ体を使うことを意識します。
感覚的には手打ちになっているような感じになるかと思いますが、意外とボールを捕まえやすいと思います。
ゴルフベタ足スイングドリル 膝立ちで打つ
ベタ足スイングは、下半身の動きが制限される分、上半身の動きが重要になります。
イメージとしては、下半身をガッチリと固定させて上半身で打つのがベタ足スイングです。
ですからベタ足スイングというといかに右足がめくり上がることを防止するかを考えてしまいがちです。
確かにそのような考え方も間違いではありませんが、ベタ足スイングをマスターするためには、もう一つのアプローチの方法があります。
それは、いかに「上半身だけで打てるか」という考え方です。
上半身の正しい動き、アームローテーションができていれば、下半身の動きを抑えることが出来ますからベタ足スイングに近づきます。
上半身のアームローテーションを身につけるドリルとして「膝立ち打ちドリル」があります。
雑巾王子の愛称で有名な武市悦宏プロは膝立ちスイングで250ヤード飛ばすそうです。
- ボールをティーアップします。
- 肩幅くらいに足を開き膝立ちします。
- 肩を水平に回しスイングします。
いつものイメージでスイングすると、必ずダフリます!
いかに、右肩を下げずにアームローテーションを行うかがポイントとなります。
練習場でやるには少し恥ずかしいですが、正しいアームローテーションを身につけるには最適のドリルです。
ベタ足スイングドリル タオルを踏んでスイングする
小さめのタオルを適度に折って厚みを作り、右足のかかとで踏みます。
このタオルを踏むことによって右足かかとに意識を持っていくことができます。
フィニッシュまでタオルを踏み続けるように打つことで、粘りある右下半身を作ることができ、ベタ足スイングを習得できます。
このドリルをするときもハーフスイングから始めるか、最初はボールを打たなくてもゆっくり素振りを繰り返すことでも十分効果はあります。
これに似たドリルは、アメリカPGAのスーパースター、ジェイソン・デイも練習に取り入れているそうで、ジェイソン・デイはタオルではなく、テニスボールを半分に切ってそれを踏みながらやっているそうです。
右足かかとへの意識を高めたい人はテニスボールをオススメします。
【参考動画】ゴルフベタ足スイング
ベタ足スイングの韓国ゴルファーであるイ・ボミ選手のスイング動画です。
アンソンジュ選手のように、ダウンスイングからインパクトにかけて右足かかとが全く動かない「ベタ足スイング」ではなく、イボミ選手のスイングはダウンスイングからインパクトにかけて右足かかとが自然に動いているので、イメージしやすいのではないでしょうか。
この動画を見ると、インパクトゾーンで右足を粘るということがどういうことかが分かると思います。ぜひ参考にしてみてください。
出典:Go Go Golf
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